RIEDEL(リーデル)のワイングラスがあれば、普段の家飲みが3倍おしゃれになる説。
家でワインを飲む時間が好きで、週に何度かは一本開けている。しばらく使っていたのは、無印良品で買った安いグラスだった。不満はなかったが、口に当たったときの厚みがずっと気になっていた。思い切って薄いグラスを買ってみたら、同じワインの印象がはっきり変わった。この記事では、そのグラスについて書いている。
結論から言うと、買ってよかった。ワインそのものを変えたわけではないのに、飲んだときの感じ方が違う。値段の高い一本を買うより、先にグラスを変えたほうが変化は大きいと思う。
ただし、薄いぶん扱いには気をつける必要がある。安い買い物でもないので、いいところも悪いところも正直に書いておきたい。これから買う人の判断材料になればいい。
買ったのは脚のないグラス
選んだのはリーデルの「オー」というシリーズの、リースリング/ソーヴィニヨンというモデル。脚がなく、底が平らになったタイプだ。白ワイン向けで、2つセットで売られていた。
脚付きのグラスは見た目がきれいだが、洗って置く場所を取る。一人暮らしの狭い部屋では、数が増えるほど困る。脚なしなら場所を取らず、倒れにくい。そのへんも選んだ理由だった。
届いて最初に思ったのは、思ったより小さいということ。注げる量は多くない。ただ、一人で一杯ずつ飲むには、このくらいがちょうどいい。大きすぎるグラスは、注ぎすぎて飲みすぎる。
無印のグラスと比べる
それまで使っていたのは、無印良品の270mlのグラスだ。悪いものではないが、縁が厚く、口をつけたときに少しごつい感じがあった。値段を考えれば十分な働きをしてくれていた。
並べてみると、差ははっきり分かる。向こうが紙のように薄い。手に持っただけで、軽さの違いに驚いた。同じ「グラス」という道具なのに、別のもののように感じる。
ただ、その薄さがそのまま頼りなさにもなっている。無印のグラスは、多少雑に扱ってもびくともしない。比べてしまうと、新しいほうが急に繊細な道具に見えてくる。
注いで飲んだときの変化
白ワインを注いで一口飲んで、まず驚いた。同じ銘柄なのに、香りの立ち方が違う。厚いグラスだと、香りがどこかこもってしまう。薄い縁だと、液が舌にまっすぐ当たる。
味そのものが変わったと言い切るつもりはない。ただ、爽やかさやキレは確実に感じ取りやすくなった。「グラスで味は変わらない」と思っていたが、印象は変わる。それは認めざるを得ない。
いちばん差が出たのは、飲み終わりだった。厚いグラスだと、最後の一口が少し重たく感じる。薄いグラスでは、最後まで軽い。この違いは、飲み慣れてくるとよく分かる。
薄さがもたらす印象
薄い器で飲むと、飲み物そのものに意識が向く。器の存在を感じにくいからだ。逆に厚い器は、どうしても器を意識させる。
ビールをジョッキで飲むより、薄いグラスで飲むほうが切れを感じるのと同じだと思う。中身は同じでも、境界が薄いほうが、味の輪郭がはっきりする。
この感覚は、値段では説明できない。高いグラスだからおいしいのではなく、薄いから印象が変わる。だから、この商品でなくても、薄いグラスなら近い効果はあるはずだ。
気に入っているところ
いちばんは、飲み物がおいしく感じられること。次に、片付けが楽なこと。脚がないぶん、洗って置くまでの手間が少ない。
- 縁が薄く、口当たりがやわらかい。
- 脚がないので場所を取らない。
- 倒れにくく、洗ったあとも置きやすい。
- 形に特徴があり、卓上が少し締まる。
- 2客セットなので、人を呼んだときにも使える。
- 白ワイン以外でも、軽めの酒なら合う。
見た目の効果も、思っていたより大きい。卓上に一本あるだけで、部屋が少し落ち着いて見える。高い家具を買うより、小さな道具を一つ変えるほうが効果は早い。
特徴を整理しておく
| 項目 | 特徴 | 扱い方 |
|---|---|---|
| 縁の薄さ | 口当たりが軽い | 強い洗剤を使わず手洗いする |
| 脚なしの形 | 倒れにくく置き場所に困らない | 平らな場所に置く |
| 容量375ml | 白ワイン向きの大きさ | 注ぎすぎない |
| 2客セット | 来客にも使える | 1客は予備として残す |
| 飲み口の狭さ | 内側まで手が届きにくい | 専用のブラシを使う |
| 生地の薄さ | 割れやすい | 握らず、底を持つ |
表にしてみると、薄さがいいところと悪いところの両方に効いていることが分かる。この一点をどう受け取るかで、評価は変わるだろう。
イマイチなところ
正直に書くと、いいところより気になる点のほうが印象に残っている。まず、とにかく割れやすい。薄いので仕方がないが、握っただけで嫌な音がしそうな頼りなさがある。
洗っているときに手が滑って、ひやりとしたことが何度かある。割ってしまえばそこで終わりだ。予備が1客あるのは、気持ちの余裕につながっている。
もう一つは、値段に対して気軽さがないこと。普段使いの器としては、少し緊張する。気兼ねなく洗えるものを一枚別に用意しておくと、気持ちが楽になった。
洗いにくさについて
飲み口がすぼまっているので、スポンジが奥まで入りにくい。底を洗おうとすると、指が詰まる感じがある。専用のブラシを一本用意したほうがいい。
食洗機は使っていない。薄いものを機械に入れる勇気が出なかった。手洗いで、ぬるま湯と中性洗剤だけにして、あとは自然乾燥。手間はかかるが、そのぶん丁寧に扱うようになった。
水を注いで置いておくだけでも、匂いは取れやすい。ワインの香りが残ったときは、そうやって一度すすいでから洗うようにしている。
割れないための工夫
洗うときは、シンクの底に布を敷いている。落としたときの衝撃が少しでも減ればいい。手が滑りやすいので、洗剤は薄めにしている。
置き場所も決めた。倒れやすい場所には置かず、奥まったところにしまう。来客のとき以外は、出す場所を固定している。
こういう扱いは面倒といえば面倒だ。ただ、割って買い直すことを思えば、手間のほうが安い。繊細な道具を持つというのは、そういうことだと思う。
赤ワイン用との違い
同じシリーズに赤ワイン用もある。容量が大きく、注いだときの香りの広がりはよさそうだ。ただ、手の小さな人には持て余す大きさでもある。
最初の一本として迷うなら、白ワイン用のほうが使いやすい。白ばかり飲むわけではないが、大きいほうを買わなくてよかったと思っている。
赤を飲むときも、この白用のグラスで飲んでいる。本来の形ではないが、薄さの効果は同じように感じられる。こだわりがなければ、一本で済ませてもいい。
手入れの手順
飲み終わったら、すぐに水ですすぐ。乾いてしまうと、香りが残って落ちにくい。すすいだあとは、薄めた中性洗剤で縁をなぞるように洗う。
すすぎは、ぬるま湯で二回。洗剤が残ると味に影響するので、ここは丁寧にやる。水を切ったら、口を下にして布の上で乾かす。
拭くときは、力を入れない。布で包むように持って、内側だけ軽く拭く。この手順に慣れると、一分もかからない。手間というほどでもない。
家飲みの時間が変わった
グラスを変えてから、飲み方が少し丁寧になった。味を確かめるように一口飲んで、香りをかいで、また置く。同じ酒でも、時間の密度が変わる。
以前は、テレビを見ながら漫然と飲んでいた。今は、一杯で満足することが増えた。量が減って、結果的には体にも財布にもいい。
道具を変えると、行動が変わる。高い酒を買うより、飲み方を変えるほうが影響は大きい。そのきっかけが、一枚のグラスだった。
ワイン以外にも使える
白ワイン以外では、日本酒の冷酒を注ぐのにも使っている。薄い縁のおかげで、口当たりがやわらかくなった気がする。香りの強い酒より、軽い酒のほうが合う。
炭酸の入ったものは、この形だと泡が立ちやすい。注ぐ量を少なめにすれば問題ないが、ビールには向かないと思う。用途は自然と限られてくる。
逆に、水や炭酸水を入れておくのにも悪くない。ただ、割るのが怖いので、結局は酒のときだけ使っている。用途を広げるより、専用にしたほうが気が楽だ。
買う前に知っておきたいこと
まず、同じシリーズでも用途ごとに形が違う。白用、赤用、シャンパーニュ用と分かれていて、迷う。最初は白用が無難だ。
次に、セット売りが基本だということ。一客だけ欲しい場合でも、二客入りを買うことになる。一人暮らしだと、もう一客は場所を取る。
最後に、薄さは正義ではないということ。丁寧に扱えない生活なら、厚手のグラスのほうが結果的に満足度は高い。自分の暮らしに合うかを先に考えたほうがいい。
まとめ
薄いグラスは、ワインの印象を変えてくれる。ただし、割れやすく洗いにくい。いいところと悪いところがはっきりした道具だ。
毎日の家飲みに少し変化がほしい人には向いている。逆に、気軽に洗って片付けたい人には不向きかもしれない。大切に扱う覚悟があるかどうかで、満足度は変わる。
買って後悔はしていない。けれど、誰にでも勧める道具でもない。自分の飲み方と、どこまで手をかけられるかを考えてから決めればいい。